こんにちは。Ro(ろー)です。
→ 自己紹介はこちら
久しぶりに紙の本が読みたくて
こんな小説買いました。
西加奈子の小説には
愛すべき登場人物が
よく見つかります。
今回も「来た来た!」
と嬉しくなりました。
気になった方は
読んでみてください
(ネタバレはしてません)。
主な登場人物
語り手の「俺」
父親の死によって
経済的に大きな負担を背負う運命におちいる。
暁(あきら)・アキ
高校時代の友達。
体が大きくてとても優しいが
うまく話せない。
体を張って「俺」を事故から守る
こんな人思いもつかない
この二人が付かず離れず
話をつむいでいきます。
でも、私は暁の方に、
より気持ちを傾けながら読みました。
なぜって、こんな人物
そして状況は聞いたこともない
次々驚きながら読まされてしまいました。
自分じゃないのに自分
高校時代のある日、
「お前はアキ・マケルネンだよ!」
と「俺」に言われたことで
暁の人生は激変してしまいました。
それまではぼんやりかすんで
形のはっきりしなかった自分が
フィンランドの俳優マケルネンに
そっくりだと言われて
いきなり「お手本」を手に入れたのです。
話し方から身のこなしまで
映画のアキをそっくり真似して
暁はアキ・マケルネンに
なりきりました。
たった一本のビデオしか
手がかりはないのに。
アキはマケルネンとして
ふるまっている時だけ
どもるのが治り
劇中のセリフをうまく使い回して
友人たちと交流していました。
ある人物を演じながら
生きることなんて出来るの?
私は、
そういう疑問を抱きながらも
親から人生の指針を
特にもらえなかった人間は
圧倒的なモデルを得ることで
一発逆転、とはいかないけど
かなりの速度で
上昇していけるのかもしれない。
そしてその先に、
アキ自身がつかみ取ったものが
確かにありました。
奨学金という借金
一方、「俺」の方は
奨学金を取り、
アルバイトをしながら大学を出て、
念願のテレビ業界に就職します。
しかし、過労と心労で倒れ、失職。
奨学金の返済や家賃の支払いもとどこおり
あっという間の転落です。
わかりやすすぎる不幸、
共感するよりも、
目をそむけたくなる。
なりたい自分は
ちゃんと見えていたのに
何がいけなかったのか?
生きていく燃料
「俺」は自分を傷つけることが
常習となっていました。
ほかに与えるものがないから
痛みを授けている。
そうして
どうにか毎日を消費している。
自己否定しつつ、
アクセルは無理やり
踏み続けている感じです。
助かるために
「俺」が取った行動
ここから、
どんな力を発揮出来るのか
予想がつかなくなり
さらに読むスピードが上がりました。
おすすめポイント
絵に描いたような”不幸”へと
転落していく「俺」
それだけでもストーリーにはなりますが、
何と言ってもアキの人生が
伴奏していって
最後には「そうだったのか!」
とキチンと落としてくれます。
どんなに馬鹿らしく見えることでも
自分で選んだのなら本物になる。
アキを思うと温かい気持ちになります。
“こうありたい自分”が
ある人はいさぎよい。
ところで、
アキ・マケルネンて…
ほんとにいるのかな
夜が明ける amazon
夜が明ける [ 西 加奈子 ] 楽天ブックス
コーディネートのヒント
美容,健康,ダイエット
などやってみて良かったこと
悪かった体験記など
毎週配信しています。バックナンバーも有り
今日の記事はいかがでしたか?
ご質問や、感想、ブログへのリクエストを
いつでも受け付けております。
お気軽にどうぞ!
記事にて取り上げさせて頂くこともあります。
NGの方はあらかじめお知らせ下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。
〈メッセージの送り方は2通り〉
●メールフォームに書く
●コメント欄に書く
⇩この記事の一番下「コメント」欄に
ご記入の上、送信して下さい。
私のInstagramはこちら
だいたい金曜日毎にコーデを載せています。
使ってるアイテムなど公開中です
フォローよろしくお願いします